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多文化共生はじめの一歩

Introduction to Multicultural Symbiotic Societies, TABUNKA-KYOSEI SHAKAI

池田光穂

日本はこれまでも、またこれからも着実に多民族かつ多文化の社会に移行しつつあります。日常生活においても多民族多文化の共生つまり多文化共生なしにしては、もはや存立できないことも確実です。

地方自治体の多文化共生への取り組みは、教育や医療など切実な問題を現実に抱えている地方自治体のほうが、政府より早い対応をしており、その過 程のなかで多文化共生への取り組みを続けてきましたが、その理念には大きな違いはありません。多文化の「共生」は、それにむかって行動する市民にも、また 支援しなければならない行政府にとっても、実現されなければならない理念として込め られていることを確認する必要があります。いわば、多文化共生はじめの一歩、市民社会プログラムなのです。

他方で、多文化共生という言葉には落とし穴があります。支配民族と被支配民族と いう対立区分をここで立ててみましょう(→「エスノクラシー」)。支配民族にとっては多文 化状態であること共生することの多文化「強制」は差別を固定化するのに都合いいということもできます。多文化共生とはいいことではないかと一方的に思って いると、そのことに支配民族も被支配民族も、その背景で行われている「差別」や「排除に」無自覚で当たり前になるということになりかねません。これは支配 民族である強者による分割支配には都合がいいわけですね。したがって、おざなりの多文化共生ではなく、同化思想や、分割して統治するという発想ではない 「真の」多文化共生が、いま、まさに、求められています。

高等教育機関における多文化共生社会を推進する次世代育成プログラム(研究課題)

● 内部リンク

  1. 多文化共生保健コミュ ニケーター(仮想シラバス)
    1. 実践の医療人類学:テキスト校注 と精読のために
  2. わたくしの研究関心
    1. インドネシア地域研究
    2. 先住民・エスニックマ イノリティのディアスポラとグローバリゼーション
  3. グローバル共生社会論
  4. 医療と文化の多 元主義:日本事例の検討
  5. 渡日外国人労働者に対する構 造的暴力:保健医療への人類学的アプローチ
  6. 文化の翻訳に資格はいらない
  7. 在日外国人支援のための社会調 査技法について
  8. 在日外国人支援 の現場における参与実践
    1. 多元化する日本社会
  9. 臨床コミュニケーショ ンとしての医療通訳
  10. 医療通訳というお仕事:現場から の報告
  11. JICAに向かって撃て!
    1. 私にとっての、 倫理の書
  12. EPA にもとづく看護師・介護福祉士候補者の受け入れ制度について考える
    1. 外国人 看護師・介護福祉士候補者の受入れ(2017年3月現在の分析)
    2. ASEAN 経済共同体(AEC)・EPA状況下の医療保健人材の東アジア域内移動について
    3. Challenging to Our low-birth-rate-hyper-aging-society: Japanese government, health sectors, and citizen
    4. 医療労働市場と 医療労働者の国際移動 に関する研究
    5. 移民・移動の人類学研究ガイ ド
    6. 新国際経済秩序 あるいはネオリベラリズム経済
    7. 我々は何をな すべきか?(pdf)
    8. 移民の経 済人類学研究ガイド
    9. 感情労働
    10. 医療労働市場と 医療労働者の国際移動に関する研究
    11. アジアの域内労 働移動のトレンド
  13. コミュニティ通訳の必要 性〜多文化共生医療
  14. 「コンフリクトと移 民」を考えるブックガイド

● 外部リンク → 「多文化共生はじめの一歩」リンク集



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