か ならず読んでください

エスノグラフィーを書く練習

Writing Ethnography, Writing Culture, and Re-Writing Culture and Ethnography

垂水源之介

エスノグラフィーと は、フィールドワークと いう経験的調査手法を通して、人々の社会生活について具体的 に書かれた「体系的体裁によって*」整えられた記述のことである。「民族誌」は、完全な同義語である。エスノグラフィーを書くというプロセスは、およそつ ぎの5つのプロセスに分解される。すなわち、1.情報を収集する、2.データベースをつくり、それらを精査する、3.なんらかの理論にもとづ いて(theory-laden)分析する、4.報告する(=狭義のエスノグラフィー論文)、5.エスノグラフィーの知識をつかって「なにかの実践をする (conducting operations)」、の5つのプロセスである。これらをまとめて、「エスノグラフィーの知識デザイン(ethnographic intelligent design)」と呼んでおこう。

へいおまち、おすしやさんに、いきたいな

イ、 おまち おすしやさんに いきたいな

[エピグラム]

この年老いた天草の農婦の声なき祈りを聞き分けること、それが女性史研究を志すわたしの〈仕 事〉なのだ」(山崎 1972:8)——私はここに民族誌の著者の当事者への倫理抜きの〈書く/描く意思〉を読み取ります(→「山崎朋子『サンダカン八番娼館 : 底辺女性史序章』研究ノート」)。

[授業形態](ヴァーチャル・シラバスです)

[授業目標]

[授業の内容]

[キーワード]

[テキスト]

[参考文献&リンク集]※制 作して17年後の最新の授業です!お楽しみください!

[評価方法]平常点、作成される調査実習報告書の評価

[履修上の指導]

This seminal collection of essays critiquing ethnography as literature is augmented with a new foreword by Kim Fortun, exploring the ways in which Writing Culture has changed the face of ethnography over the last 25 years.
文学としてのエスノグラフィーを批評するこの代表的なエッセイ集に、キム・フォーチュンによる新しい序文が加えられ、この25年間で「文化を書く」ことがエスノグラフィーのあり方をどのように変えてきたかが探求されている。
Foreword to the Twenty-fifth Anniversary Edition Preface
JAMES CLIFFORD Introduction: Partial Truths
MARY LOUISE PRATT Fieldwork in Common Places
VINCENT CRAPANZANO Hermes' Dilemma: The Masking of Subversion in Ethnographic Description
RENATO ROSALDO From the Door of His Tent: The Fieldworker and the Inquisitor
JAMES CLIFFORD On Ethnographic Allegory
STEPHEN A. TYLER Post-Modern Ethnography: From Document of the Occult to Occult Document
TALAL ASAD The Concept of Cultural Translation in British Social Anthropology
GEORGE E. MARCUS Contemporary Problems of Ethnography in the Modern World System
MICHAEL M. J. FISCHER Ethnicity and the Post-Modern Arts of Memory
PAUL RABINOW Representations Are Social Facts: Modernity and Post-Modernity in Anthropology
GEORGE E. MARCUS Afterword: Ethnographic Writing and Anthropological Careers
Bibliography
Notes on Contributors
Index
25周年記念版への序文 まえがき
JAMES CLIFFORD はじめに 部分的な真理
マリー・ルイス・プラット ありふれた場所でのフィールドワーク
ヴィンセント・クラパンツァーノ ヘルメスのジレンマ:民族誌の記述における破壊の仮面化
レナート・ロサルド(RENATO ROSALDO) テントの扉から。フィールドワーカーと審問官
ジェイムズ・クリフォード 「民族誌のアレゴリーについて
STEPHEN A. TYLER ポスト・モダン民族誌。オカルト・ドキュメントからオカルト・ドキュメントへ
タラル・アサド 「イギリス社会人類学における文化翻訳の概念について
ジョージ・E・マーカス 「現代世界システムにおける民族誌の現代的問題点
マイケル・M・J・フィッシャー エスニシティとポスト・モダンの記憶芸術
ポール・ラビノウ 「表象は社会的事実である。人類学におけるモダニティとポスト・モダニティ
ジョージ・E・マーカス 「あとがき」:民族誌の執筆と人類学のキャリア
書誌事項
寄稿者ノート
索引
https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB04316164

The ethnographic imagination : textual constructions of reality, by Paul Atkinson. 2011.
First published in 1990, The Ethnographic Imagination explores how sociologists use literary and rhetorical conventions to convey their findings and arguments, and to 'persuade' their colleagues and students of the authenticity of their accounts. Looking at selected sociological texts in the light of contemporary social theory, the author analyses how their arguments are constructed and illustrated, and gives many new insights into the literary convention of realism and factual accounts.
1. Introduction: ethnography as method and as genre
2.Ethnography and the poetics of sociology
3. Ethnography and the poetics of authoritative accounts
4. Ethnography and the representation of reality
5. Voices in the text: exemplars and the poetics of ethnography
6. Narrative and the represnetation of social action
7. Character and type: the textual construction of actors
8. Difference, distance, and irony
9. Conclusion: textual possibilities

https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB26004165
エスノグラフィック・イマジネーション:現実のテキストによる構築」ポール・アトキンソン著。2011.
1990年に出版された『エスノグラフィック・イマジネーション』は、社会学者が自らの発見や議論を伝え、同僚や学生を「説得」するために、文学や修辞学 の慣習をどのように使っているかを探るものである。著者は、現代の社会理論に照らして社会学のテキストを選び、彼らの議論がどのように構成され、説明され ているかを分析し、リアリズムと事実に基づく説明という文学的慣習について多くの新しい洞察を与えている。
1. 1.はじめに:方法としてのエスノグラフィー、ジャンルとしてのエスノグラフィー
2.エスノグラフィと社会学の詩学
3. エスノグラフィと権威ある説明の詩学
4. 4.エスノグラフィと現実の表象
5. テキストの中の声:エスノグラフィーの模範と詩学
6. ナラティブと社会的行為の表象
7. キャラクターとタイプ:行為者のテキストによる構築
8. 差異、距離、皮肉
9. 結論:テクスト上の可能性

https://www.deepl.com/ja/translator


[クレジット]旧称:文化表象学調査実習2002 (ベーシック版:前半)——熊本大学文学部地域科学科文化表象学教室(当時)

[+++]池 田光穂「文化人類学調査研究入門