はじめによんでね!

人類学と植民地主 義:Anthropology and Colonialism
ジラール・ルクレールの所論を手がかりにして

池田光穂

日本語版によせて

訳書

はじめに



I. 植民地帝国主義と人類学



1.19世紀における非ヨーロッパ社会観 16
文明についての新概念
17


探検家のと「文明」
20

2.実証主義人類学の誕生と植民地帝国主義 26
歴史的理性と植民地化
27


「科学的」植民地化
35


異国趣味、植民地主義と人類学
40

3.帝国主義統治と20世紀初頭の古典派人類学の誕生 43
前駆的徴候
44


「開明的」植民地行政と「実地」人類学の端緒
47

II. 植民地の現実に直面する古典派人類学



4.分析と見解 58
進化主義体制における亀裂
66


新しい分析の試みと人類学の領域
69


人類学の対象の自立性
73


機能分析と植民地イデオロギー
77

5.文化変容としての植民地化 82
植民地化と機能主義概念
84


文化変容——その抽象的意味と現実的意味
87


植民地化から文化変容への「科学的」還元
90


植民地化から文化変容へのイデオロギー的還元
94

6.応用人類学 97




人類学者と行政官
105


行政的人類学と植民地主義
112


人類学とフランス植民地行政にかんする覚書
114

7.人類学と間接統治 118




機能主義と「間接統治」の「なれあい」
121


人類学者の「間接統治」
124


人類学は植民地主義の敵か味方か
127

8.保守主義が進歩主義か 130




「自治」と「発展」
131


新しい人類学
135


間接統治の限界
140


間接統治批判と機能主義批判
144

III. 現代人類学と脱植民地化



9.人類学と反植民地主義 152




機能主義
155


アメリカの文化相対主義
157


アメリカ人類学の「人権宣言」
166


グリオールと原住民政策
168
・グリオール『水の神』169

現代人類学と植民地主義イデオロギーの崩壊
171

10.第三世界と人類学 176




アフリカ人類学の異議申立て
180


人類学の表現形式に対するアフリカの異議申し立て
187
・『水の神』『サンチェスの子どもたち』200
11.脱植民地化と現代人類学 203




人類学の場の「植民地的状況」
205


「第三世界」の発見
210


政治人類学と経済人類学
215


人類学の対象
224


知識と権力
229

補論:啓蒙主義——人類学と植民地主義との前史

237


「観念」の起源と人類学的考察
239


原初人と野蛮人
244


専制君主と司祭
247


啓蒙主義と植民地主義
254

むすび

265
「人類学理論が、西欧文化の表現形式により人類学者の対象化的視点を通じて非西欧文化の内容を解釈する、つまり翻訳するものである限り、人類学理論は必然的に自民族中心的である」(p.266)
年表

270

訳者あとがき

275

ポストコロニアル
新しい人類学
植民地主義を前にした民族誌学者
先住民と人類学のポストコロニアルな関係
植民地状況における心理学
植民地的想像力
差異、差別、植民地主義の言説
脱植民地人類学
「現地人の視点か ら」というスローガン
「名指しから反省する」文化人類学
アイヌへの植民地主義
政治人類学
いまなぜ、帝国医療か?
帝国日本と人類学
先住民と四分類人類学
文化人類学ガイドブック:01
オリエンタリズム
プレ人類学
戦略的本質主義
アイヌ民族と文化人類学研究
帝国主義的ノスタルジア
植民者側のロマンティシズム
植民地・帝国主義時代の2つの時相
ホブスンの帝国主義
文化と帝国主義
大陸の帝国主義
人種主義に抗して
カント流帝国主義
反=文化帝国主義を実践する
植民国家

Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1997-2099

Mitzub'ixi Quq Chi'j